感想と要約「人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊」

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感想と要約「人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊」

人類 VS 機械

なくなる職業

職業を単純化して、以下の3つに分けて考える

  1. 肉体労働(低所得者)
  2. 事務労働(中間所得者)
  3. 頭脳労働(高所得者)

コンピュータが得意なのは事務労働であり、現にアメリカでは事務労働の雇用が急速に減少している

雇用の未来では10から20年後に50%の職が機械に代替可能になるだろうとしている

資本主義のこれまでの歴史では、機械による失業後は新しい職が生み出されることによって解消されてきたけど、今後もそれが続いていくのかな?

人工知能はどのように進化するのか

確率・統計的なアプローチ

1982年から日本で行われた 第5世代コンピューターでは論理的なアプローチが取られたが、目立った成果は得られなかった

2000年から行われた確率統計的なアプローチでは 大量のデータから意味のある知識をデータマイニングによって取り出し、実用的な AI として使われるようになった

ディープラーニングによるブレイクスルー

20世紀のニューラルネットワークは「猫はひげが長い」などの特徴を人間から教わらないと認識できない技術だった

それがディープラーニングによって、コンピュータが人間に特徴を教わることなく自分で見いだすことができるようになった

ディープラーニングの出現後 AI は人間に物体の特徴教わる必要がないので勝手にいくらでも賢くなって行けるようなった

言語の壁

AI の視覚情報から猫の顔などのパターンを自ら獲得できるようになったが 人間は視覚情報や聴覚情報などの感覚とは直接結びついていない「自由」「権利」「所有」「市場」といった抽象的な概念を使いこなせる

猫やご飯などが幼児でも使っている低レベルな概念であるならば、自由や権利は大人にならないと使いこなせない高レベルな概念と言える

高レベルの概念を使えるようになるには AI が体を持ってロボットとして実空間に働きかけなければ難しいかもしれない

体を拘束されて不自由を経験することで自由を知ったり、そういったことが必要かも

イノベーション経済成長技術的失業

果実は食べ尽くされたか

経済学では技術的な進歩こそが持続的な経済成長をもたらすと考えられている

発展途上国では高い水準の技術を先進国から取り入れることで高いGDP成長率を実現できるが、 GDP が先進国レベルになると一気に鈍化する

ところが日本においても、もし少子高齢化が進展したとしても技術進歩率が上昇することができれば経済成長率を高めることができる

技術進歩率とは例えば一人で1台の自動車を作っていたのが2台作れるようになったなどのことをいう

汎用目的技術が産業革命に与えた影響

産業革命が起こるたびに その技術によって新たな技術の発見が容易になることを「肩車効果」と呼ぶ

一方で簡単な発見はすぐにできてしまうので イノベーションが進むにつれて新しいアイデアが発見しづらくなることを「取り尽くし効果」と呼ぶ

現在は情報革命の肩車効果が取り尽くし効果よりと優位な時である

サービス業への情報技術の導入

工業では技術進歩が早く、サービス業では技術進歩が遅いと言える

そのため工業が占める雇用の割合は減っていて、代わりにサービス業の割合が増えていってる

サービス業は労働集約型であるため生産数の上昇率が低かった

つまりマクロ経済的に見ると生産性の上昇率が低くなってしまっている

ただし蒸気機関や電気モーターがサービス業に影響することは少なかったが、情報通信技術はサービス業の生産性を向上させる可能性がある

例えば旅行を計画する時に代理店に行かずに楽天トラベルに行くようになってきた

これによって今度はサービス業の中で人の移動が発生する、技術的な進歩は実際に失業を生んでしまうかには関わらず、生産性を向上させることで経済を成長させるのは間違いない

AI による技術的失業は長期的全体的な問題になり得るか

技術進歩は生産効率の上昇させ供給力を増大させる

例えばふたりで1台の自動車を作っていたのが 機械の導入により一人で1台の自動車を作れるようになれば 効率性は2倍になっている

この時、自動車の需要が二倍になれば失業は生じない

自動車の需要が増大しない場合も 失業した一人が 例えばマッサージ師になれれば失業は解消する

ただし マッサージに対する需要が増大していなければ失業者は 失業したままである

特化型 AI が与えるインパクトは 機織り機に比べて量的には多いかもしれないけれど 質的には変わらない

そのためマクロ経済政策が 上手に実行されていれば 労働移動が行われ 失業は いつか改善する

技術的失業を減らすためには 世の中に出回るお金の量を増やす金融政策が有効で それによって人々の需要は増え その需要に対応するために雇用も増える

第二の分岐点第4次産業革命後の経済

汎用 AI は社会にどのように導入されていくか

Siri がとっても賢くなったら、「我が社の決算書を作ってくれ」とか「わが社のホームページを作ってくれ」とかいうお願いにも応えてくれるようになる

30人規模の会社であれば社長一人のみで運用できるようになるだろう

労働者は生き残れるか

機械に奪われにくいのはクリエイティブでマネージメントでホスピタリティの仕事であるが それだとしても 全く機械に労働奪われずに済むということではない

例えばホスピタリティの面でも 機械は人間を追い上げてくるのでいつかは機械に抜かれるバーテンダーも増えていくし 今でさえ初音ミクよりもライブで人を呼ぶことは難しい

資本主義の自然死

純粋機械化経済に入ると、労働者が機械を使うのではなく、機械が労働者のハンドリングなしに自ら生産行うようになる

資本主義では労働者がいることで経済成長率の頭打ちがあったが、純粋機械化経済では労働者が介在しなくなるので 経済成長が止まらなくなる

純粋機械化経済では多くの労働は AI ロボットが行うようになり人間はレジャーとしての仕事しか行わなくなる

2045年の未来では ロボットが商品を作る無人工場があり それを所有する資本家のみが所得を得て、労働者は所得を得られないかもしれない

なぜ人工知能にベーシックインカムが必要なのか

ベーシックインカムの優位性

ベーシックインカムは生活保護とは異なりすべての人に給付されるため選別コストがかからず取りこぼしがない

また労働によって減額もされないので労働意欲も下がらない

すべての人にを支給されるので子育て手当などの政府が認めた個別の枠組みから外れてしまうような貧困も救うことができるし、ベーシックインカムが導入されれば個別の枠組みは不要になり、社会保障がかなり簡素化される

ベーシックインカムの財源は税金でまかない、高所得者の課税額が大きくなるように設計できれば、高所得者は「ベーシックインカム−税金」が減益になり、低所得者は増益になる

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